こんにちは、『アウトドア 依存症注意報』管理人の「みらはつ」です。
冬の登山でいちばん困るのが、「汗をかいた後の冷え」です。
歩いているときは暑いのに、立ち止まると一気に寒くなる——特に足元の“汗冷え”は体温を奪われ、冬は低山でも侮れません。
そんな中で、いろいろ試した結果、今回たどり着いた“タイツ”が ミズノの「プレミアホット インナー メリノウール×ブレスサーモ 中厚 タイツ」 です。
ミズノのブレスサーモは、汗(水分)を吸って発熱する“吸湿発熱素材”。
そのブレスサーモにメリノウールが加わることで、
- 汗冷えしにくい
- 消臭効果が高い
- 肌触りが良い
という登山にいいこと尽くしの機能がグッとつまっています。
実際に 気温2〜10℃の関西の低山 で使ってみると、歩き始めから休憩まで「ちょうど良い暖かさ」が続き、これまでのタイツとの違いをハッキリ感じました。
この記事では、
ブレスサーモの仕組み → 実際の着用レビュー → 実測実験(温度測定)→ 他素材との比較
まで、詳しく紹介していきます。
「冬の登山でどのタイツにするか迷っている」
「汗冷えに強いインナーを探している」
という方はぜひ参考にしてみてください。
ミズノ「プレミアホット インナータイツ(メリノウール×ブレスサーモ)」とは?
ブレスサーモはミズノが開発した30年以上の歴史のある素材です。
1992年に開発され、スキーウェアから始まり、その後アンダーウェアやスポーツウェアにも展開され発展してきました。
今回紹介する「プレミアムモデル」は2023年にブレスサーモ30周年を記念して、「より高い発熱力」「着心地の良さ」を追求して発売されたラインです。
プレミアムラインの中でも、最高の着心地を追求してメリノウールをブレンドしたモデルが、今回紹介するプレミアホット インナータイツ(メリノウール×ブレスサーモ)になります。
ミズノ公式 プレミアホットインナー メリノウール×ブレスサーモ 中厚 ロングタイツはこちら
ブレスサーモの一番の特徴は、「体から発散される汗の水蒸気を吸収し、そのエネルギーを熱に変換」すること。これにより、寒い環境でも温かさを保つことができます。

さらに優れた保温性も備えつつ、汗をかいてもムレにくくドライに保ってくれて、汗冷えも軽減してくれます。
そこにウールをブレンドすることで、快適な着心地と消臭機能まで備わったタイツとなっています。
ちなみにブレスサーモ シリーズはラインナップが豊富で、タイツだけでも今回の“メリノウール混紡モデルの厚手”や、ウールなしのスノースポーツ等のアクティビティ特化した“Activeモデル”の中厚・厚手、日常づかいに適した“Dailyモデル”の薄手・中厚と6種類が展開されており、自分の使用目的に応じて選べます。(2026年1月現在)
けっこうモデルによって価格差が激しく、タイツは“Dailyモデル”の薄手が一番安く【2,970円】で、“ウール混紡モデル”の厚手だと温かさMAXですがお値段もMAX【9,900円】になります。
今回紹介中の“プレミアホットインナー メリノウール×ブレスサーモ 中厚 ロングタイツ”は【8,250円】します。
| 素材 | 温かさレベル | 価格 | |
| Daily 薄手 | ブレスサーモ13% | 1 | ¥2,970 |
| Daily 中厚 | ブレスサーモ9% | 2 | ¥4,950 |
| Active 中厚 | ブレスサーモ9% | 3 | ¥7,590 |
| Active 厚手 | ブレスサーモ17% | 4 | ¥8,690 |
| メリノウール 中厚 | ウール32%・ブレスサーモ7% | 3 | ¥8,250 |
| メリノウール 厚手 | ウール58%・ブレスサーモ9% | MAX | ¥9,900 |
タイツは安いと2,000円ぐらいでもあるので、正直5,000円以上って高級品ですよね。
ただミズノは季節によってセールもやっているので、時期を見て購入すると、かなりお得に買うことができます。 ボク10月に購入して5,800円で購入できました。
メリノウール製品は、どのメーカーでも高級品です。
比較的良心的な価格設定のモンベルで、“メリノウール M.W. タイツ”でも8,360円するので、山での機能性と快適性を考えるとミズノのメリノウール×ブレスサーモ 中厚 ロングタイツは決して高すぎることはないかな?と考えます。
なぜ登山にブレスサーモが向いているのか? ブレスサーモとは?吸湿発熱の仕組みを分かりやすく解説
ブレスサーモは、ミズノが開発した
**「汗の湿気で、ほんのり暖かくなる素材」**です。
ポイントは、「水」ではなく
**体から出る“見えない汗(湿気)”**に反応すること。
人は登山中、汗もかきますが、気づかないうちに常に湿気を出しています。
ブレスサーモはその湿気を生地の中に取り込み、その瞬間にわずかな熱を生み出します。
この「湿気を吸ったときに出る熱」をうまく使って、
体の近くに暖かさを保つのがブレスサーモの仕組みです。

なぜ登山中に「冷えにくい」のか?
登山では、
- 歩いていると汗をかく
- 止まると一気に冷える
という流れがよくあります。
ブレスサーモは、汗として出た湿気をすぐにキャッチして熱に変えるため、汗冷えを起こしにくいのが大きな特徴です。
そのため、行動中はムレにくく、休憩中も冷えにくい、登山向きの素材と言えます。
水をかけても暖かくならないのはなぜ?
よくある誤解ですが、
ブレスサーモは水をかけると暖かくなる素材ではありません。
スプレーなどで直接水をかけると、逆に生地が冷えてしまうこともあります。
あくまで、「体から出る湿気を吸う」ことで力を発揮する素材なので、
着て動いているときにこそ効果が分かるのが特徴です。

まとめると
- ブレスサーモは湿気で暖かくなる素材
- 汗をかく登山と相性がいい
- 着た瞬間より、動いたあとに違いが出る
「寒い季節の登山で、インナー選びに失敗したくない人」にぴったりの仕組みと言えます。
素材、サイズ感と着用イメージ
“プレミアホットインナー メリノウール×ブレスサーモ 中厚 ロングタイツ”は、「ブレスサーモ」と「メリノウール」の他に、速乾性の「ポリエステル」や伸縮性の「ポリウレタン」も使われていて、複数の素材を編み込んで作られた、いわゆる“ウール混紡”タイツです。
◆素材:毛(メリノウール)32%、ポリエステル31%、アクリル28%、アクリレート(ブレスサーモ)7%、ポリウレタン2%

単色ではなく織りにより細かな縞々模様に見えます。


拡大すると、複数の糸で複雑に織り込まれています。
中厚ですが、思ったほど厚みはありませんが、しっかりあったかく、ポリウレタンも入っていて程よく伸縮性もあるので、足上げも全く問題ありません。
また表面と裏面で色味が違います。

サイズはM~LLの3展開。
身長166cm 体重58kgの私はMサイズを購入しましたが、長さも締め付け感もちょうどいいフィット感です。
ウエストのゴムも幅広で伸縮性も高く、きつさもちょうどいいです。

実際に登山で使ってみたレビュー
今回、実際の寒い山で着用して登ってきましたので紹介します。
試したのは、12月の三重県の青山高原 標高756mに登りました。
気温は麓から山頂間で2~10℃。
当日は晴れていましたが、登るにしたがって日陰では雪が残っており、山頂に近づくほど気温は下がりました。
スタートは朝8時半、ふもとの気温は10℃、日陰ではひんやりしました。
お見せできませんが、“ブレスサーモ タイツ 中厚”着用で、ほとんど寒くありません。
歩き始めてしばらくすると体も温まってきて、さらに登り始めると汗ばんできますが、汗処理はいいので、ムレ感や、ジメッと感はほとんどありません。


さらに登って標高が上がってくると日陰では雪が残っており、気温も2℃まで下がりましたが、体もしっかり温まって、寒さはほとんど感じませんでした。
山頂付近まで来ると、急登も続き汗もマックスかいていましたが、サラッと感は持続していて、不快感もほとんどありません。
ただブレスサーモの機能としての“吸湿発熱”は、正直もっとポカポカ発熱してくるのか、と思っていましたが、そこまで顕著にホットになってくるわけではありませんでした。
“魔法のような科学の素材”とワクワクしていましたが、“ブレスサーモ含有率7%”だとこんなもんかな?と期待外れでした。
頂上は見晴らしもよく晴れていて気持ちよく、ここでお昼休憩を取りました。
休憩に選んだ日当たりのいい場所で気温は5℃ですが、山頂付近は遮るものがなく、常に風が吹いていて体感温度はもっと低かったので、ダウン着用です。
休憩に入ると、登りで活発に動いて温まった体は、一気にクールダウンしましたが、汗冷えを感じることはありませんでした。
確かにタイツはうっすら湿ってはいますが、ウールの冷えにくさ×ポリエステルの速乾性×ブレスサーモの発熱性が効いているのか寒さに震えず、しっかり休憩を取れました。
ブレスサーモの吸湿発熱を実験してみた
ブレスサーモ、本当に発熱するのか? 疑問に感じたので、簡単な実験をしてみました。
湿気でビニール袋に、お湯で湿らせたタオルとタイツを、接触しないように入れて、温度を計測しました。
直接湿らせるのではなく、袋の中でタオルから出る湯気(湿気)で発熱するかどうかを検証してみました。
今回比較に、
- ミズノの「プレミアホット インナー メリノウール×ブレスサーモ 中厚 タイツ」
- ワークマンの「メリノウールタイツ」
- ユニクロの「ヒートテックタイツ」
を計測しました。


計測は①乾燥状態 ②袋に入れて5分後 ③袋に入れて10分後
でそれぞれ温度を計測します。
結果は以下の通りです。
| サーモブレス タイツ | メリノウール タイツ | ヒートテック タイツ | |
| 乾燥状態 | 23.0℃ | 22.5℃ | 22.9℃ |
| 湿気状態5分 | 24.5℃ | 22.9℃ | 24.1℃ |
| 湿気状態10分 | 23.8℃ | 22.9℃ | 23.7℃ |
一番ホットはホットでしたが、山で履いて感じたように、湿気ではっきりわかるほどのポカポカしてくるような発熱は見られませんでしたが、ほんのりとした発熱が見られました。
メリノウールは一番変化が少なく、安定して冷えにくさがわかります。
ヒートテックも汗による吸湿発熱素材なので、発熱は見られましたが、濡れすぎた際は汗冷えを起こすので、登山での使用はおすすめされません。
🔍 ブレスサーモと他の素材を徹底比較(一覧表)
登山でよく使われる ブレスサーモ/メリノウール/化繊/ヒートテック の特徴を性能別に比較しました。
タイツも様々ありますが、代表的なものは、
- ユニクロ ヒートテックタイツ
- ポリエステルの化繊タイツ
- メリノウール100%タイツ
- 化繊とメリノウール混紡タイツ
がありますが、特徴をまとめてみると以下になります。
| 比較項目 | ブレスサーモ(メリノ混) | メリノウール100% | 化繊タイツ(ポリエステル) | ヒートテック |
|---|---|---|---|---|
| 保温力 | ★★★★★ 中厚でしっかり暖かい | ★★★★☆ 自然な暖かさ | ★★★☆☆ 通常〜やや弱い | ★★★☆☆ 室内向けの暖かさ |
| 汗処理性能 | ★★★★★ 吸湿発熱+速乾で汗冷えしにくい | ★★★★☆ 吸湿は良いが乾きは少し遅い | ★★★★☆ 乾きやすいが冷えやすい | ★★☆☆☆ 乾きにくく汗冷えしやすい |
| 発熱性能 | ★★★★★ 汗で発熱する独自機能 | ★★☆☆☆ 発熱はしない | ★★☆☆☆ 発熱機能なし | ★★★☆☆ わずかにあり |
| 肌触り | ★★★★★ メリノでチクチク感ほぼゼロ | ★★★★★ 柔らかく快適 | ★★★☆☆ 若干ゴワつきあり | ★★★★☆ なめらか |
| ニオイの出にくさ | ★★★★☆ メリノの防臭効果が強い | ★★★★★ 抗菌・防臭性が高い | ★★☆☆☆ 匂いやすい | ★★★☆☆ 普通 |
| 乾きやすさ | ★★★★☆ ほどよく速乾 | ★★★☆☆ やや遅い | ★★★★★ 超速乾 | ★★☆☆☆ やや遅い |
| 登山適性 | ★★★★★ 冬〜春の低山に最適 | ★★★★☆ 快適だが汗量多いと冷えやすい | ★★★☆☆ 行動中は良いが休憩で寒い | ★★☆☆☆ 汗冷えリスク高い |
| 価格帯 | やや高い | 高い | 比較的安い | 安い |
まず、登山ではよく言われますが、「ユニクロのヒートテック」乾きにくいため、汗冷えを招いてしまうので、登山には向きません。
「化繊タイツ」は、一番のメリットは、速乾性ですが、発熱性がなく、また消臭能力が弱いものもあります。
「メリノウール」は発熱性はほぼありませんが、その柔らかい肌触り・消臭性、ある程度は濡れても冷えづらいメリットはありますが、希少な素材なだけに、タイツとしては高額になるケースが多々あります。
プレミアホット インナータイツ(メリノウール×ブレスサーモ)は、メリノウールと化繊を組み合わせることで、メリノウールのメリットと、化繊タイツのメリットの良いとこどりをしたタイツになります。
価格を比較するとミズノが8,250円 ワークワンが1,900円 ユニクロは1,290円と、ミズノ メリノウール×ブレスサーモ 中厚 ロングタイツが一番高級品になります。
まとめ
冬の登山で一番厄介なのは、
**寒さそのものより「汗をかいた後の冷え」**ですが、今回使用した
**ミズノ「プレミアホット インナータイツ(メリノウール×ブレスサーモ 中厚)」**は、
- 行動中はムレにくく
- 休憩中も汗冷えしにくい
- 肌触りが良く、ニオイも出にくい
という、冬山・低山登山に欲しい要素が高いレベルでまとまったタイツでした。
正直に言うと、
ブレスサーモの吸湿発熱は「分かりやすくポカポカする」ほど強烈ではありません。
実験結果や実際の着用感からも、
- じんわりとした発熱
- 汗冷えを防ぐ方向に効く素材
という印象です。
ただし、
メリノウールの冷えにくさ+化繊の速乾性+ブレスサーモの発熱
この組み合わせが効いて、結果として「寒くならない」。
ここがこのタイツの一番の価値だと感じました。
こんな人におすすめ
- 冬〜春の低山・里山をよく歩く
- 行動中の汗冷えに悩んでいる
- ヒートテックで失敗した経験がある
- 多少高くても、快適さを優先したい
逆に、
- 厳冬期のアルパイン登山
- 停滞時間が長い雪山
- とにかく安さ重視
という人には、別の選択肢もあると思います。
結論 高いけど「失敗しにくい」タイツ
価格は確かに高めですが、
インナーは体感温度を大きく左右する装備です。
「安いタイツで汗冷え → 寒さで消耗」
を繰り返すより、
1本しっかりしたタイツを持っておく
という意味では、十分納得できる性能でした。
冬の登山で
「どのタイツを選べばいいか分からない」
「汗冷えをどうにかしたい」
そんな方にとって、
ミズノのメリノウール×ブレスサーモ タイツは、安心して選べる一枚だと思います。
ありがとうございました。




















コメント